サルに生まれた女の日常。

人生ってすばらしい。

もう、ひとりじゃ笑えない

あの頃は、クローゼットにいっぱい服が入ってた

ひとつになんて絞れない

思い出すのは、はじめて付き合った人とはじめてのデート

かわいく見られたくて選んだ服

それなのに思い出したくない日になっちゃった

その日からそれはクローゼットの奥に入りっぱなし

もう着ることはないのかな

せっかくふんぱつしたのにな

だいすきな服だからもう一度着たい

だけど、見るたびにあの日を思い出しちゃう

やっぱりやめとこう



あれから2年

わたしを好きだと言ってくれる人がいる

でもその人のセンスは…ナンセンス

いい人だけどね

わたしの隣にいるのはちょっと…

今日は2回目のデート

しつこく誘われるからとりあえず。あの服にひさしぶりに袖を通した

とりあえずだし

駅で待っていた彼はわたしを見るなり、笑顔が消えた

ぼく、きみにそんな高価な服買ってあげられない。それでもぼくと付き合ってくれる?

ふんぱつしたのはこの服だけだ

気づいたらあわててフォローしてた

彼に笑顔が戻った


その日から1ヶ月

部屋に飾ってあるふたりの写真

その中のわたしは、だいすきな服を着て笑ってる

彼が選んでくれたワンピース

3回目のデートで買った

わたしの好きなブランドで彼の好きな色

アウトレットだよ笑

彼に出会って気づいたの

どんな服を着ていても

隣に彼がいなきゃもう笑えない

わたしの好きな服は、彼の目にうつる笑顔のわたしが着ている服